スポーツによる腰痛(神経への影響)

体にとって必要な適度なスポーツによって起こりうる腰痛

神経圧迫による疾患

適度なスポーツは体にとって必要なものです。しかし、強い衝撃を繰り返し受けたり、オーバーユーズ(使いすぎ症候群)や休息が不十分な場合は腰痛の引き金になりかねます。もともと腰痛の原因を持っている人はさらにリスクが高いでしょう。

「スポーツによる腰まわりにおこりやすい障害・症例」をリストアップします。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは比較的若い20~30代に多く発症します。椎間板の中心部にあるゼリー状の髄核というものが椎間板の壁である繊維輪を破って外に出てきた状態のことを、ヘルニアといいます。繊維輪は加齢とともに変性し、繊維が硬くなります。長期にわたって腰にねじれや曲がりのストレスが繰りかえしかかると、繊維輪が壊れて髄核が外に押し出されてしまいます。このヘルニアによって神経が圧迫されてしまうと、足に痺れや筋力の低下などが見られてきます。ゴルフやテニス、野球など腰を捻らせることが多いスポーツではヘルニアが起こりやすいとも言われています。いつも踏ん張れていた足が急に片方だけうまく力が入らなくなった、などの状態になった時は早めに検査を受けることをお勧めします。

腰椎神経根障害

足の感覚・運動神経を支配する腰の神経が、何らかの原因によって圧迫されると神経根症状が生じます。神経の走行に沿ったしびれ(皮膚の感覚異常)と、下肢の筋力低下が起こります。神経根圧迫の原因には、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、脊椎変性、腰椎すべり症、などが挙げられます。

腰椎脊柱管狭窄

脊柱管が狭窄(隙間が狭くなる)し、その中を通る脊髄や神経が圧迫されてしまう状態をいいます。体を反復してそらせる運動をしていると、関節に繰り返しのストレスがかかります。その結果、腰椎すべり症や椎骨の変性を起こすことがあります。また、中腰を続けることが多い場合は、椎間板ヘルニアを起こしやすくなります。それらによって、脊柱管のスペースが狭くなります。脊髄と神経が十分に動く余裕がなくなってしまい、挟まれてしまうと足のほうにしびれが出るようになります。特に立っているときや、腰をそらせているときに、強く症状が出やすいです。脊柱管を狭くしている原因を取りのぞくことで症状は緩和していきます。

次ページでは腰椎すべり症、腰椎分離すべり症、腰椎・骨盤可動性亢進、骨折を紹介します。